離婚に突っ走る前に、メリット・デメリットについて一度整理をして考えてみるのはよいことですね。
離婚には協議離婚と調停離婚がありますが、それぞれに分けてまとめてみましょう。
「協議離婚のメリット」
・話し合いにより、夫婦が同意しての離婚になるので解決が早く、離婚届を役所に提出すれ
ば離婚が成立する。
→離婚するにはいちばん理想的ともいえる形です。
・時間と労力をそれほど遣わずに解決することができる。
→離婚は大変なもの。結婚と違って体力的、精神的にも大きなダメージを受けるのです。
・心や生活をリセットし、早い段階で一からやり直せる。
→解決できないトラブルを抱えたまま、心も弱ったままでは次のステップは踏めません。
「協議離婚のデメリット」
・話し合いで感情的になり、こじれてしまうこともある。
→離婚には同意していても、様々な取り決めの中で意見が合わずこじれたら結局は調停に。
・金銭的な取り決めをきちんとしなかった場合、後々トラブルになったり泣き寝入りする
ケースが多い。
→慰謝料や養育費などもらえるものがあるので、そのための取り決めが大事。
・金銭的な取り決めは後にしようと、離婚成立が先になった場合、相手と連絡が取れなく
なってしまうこともある。
→離婚した後は自分の生活もあるし、相手はできれば出したくないと思っている。
・公正証書を作成するのに、内容の金額によっては調停費用より高いお金がかかる。
→支払いが滞ることも多く、取り決めは文書に残しておくべきだが費用がかかってしまう。
「調停離婚のメリット」
・相手と顔を合わせず、第三者を通して話し合うことができる。
→家庭裁判所の調停室で、夫婦は交互に部屋に入り調停委員が間に入って話し合いを進める。
・手続きは簡単で、費用は2000円程度しかかからない。
→家庭裁判所で説明もあり、自分でできる。
・調停調書には強制力がある。
→養育費についてなど決まったことは調書に記載され、離婚後に滞ってしまった場合、家庭
裁判所に申し出れば履行勧告や強制執行という方法で家庭裁判所が相手に支払うよう命じることができる。
「調停離婚のデメリット」
・1回の調停が2時間以上、月に1回の割合で話し合いが進むため、離婚まで長いと1年程
度かかる。
→行き帰りや待合も含めたら丸1日かかり、長引けば気持ちの整理もつかない。
・金銭的な取り決めは相場をもとに話が進められ解決へ。
→こちらの希望が相場を上回っている場合、それを通すことは難しい。
・調停不成立で、解決に至らずに終了することもある。
→時間と労力を遣ったのにまた振り出しに戻ってしまい、残る疲労感。
このように離婚にはメリットもデメリットも同じくらいあります。
踏み切るか、とどまるか、よく考える時間も必要です。