自分が既婚者であるにも関わらず不倫進行中の相手と結婚したい場合には
数多くの障害をクリアしていかなければなりません。
配偶者との離婚、慰謝料、養育費、財産分与など、おおよそ金銭的に苦労することは
覚悟しておいた方がよいでしょう。
まず現在の不倫行為が配偶者に認識があるかないかで状況は大きく変わって
いきます。
自分から離婚を切り出し「協議離婚」または配偶者が応じない場合は
調停になる場合も考えられますが、不貞行為が発覚後の離婚は通常の離婚と
比べて不倫相手までを巻き込み数多くの問題が発生します。
また多くの精神的疲労に苛まれる可能性も考えられますので、あくまで不貞行為
の証拠を残さず、自分から離婚を切り出すのが争点となります。
■不貞行為の事実を残さない
もし仮に不倫相手と結婚したいとしても日常的に逢っている、メールやSNSなどで
連絡を取り合っているような頻度であれば、配偶者への離婚を切り出す数ヶ月前からは
控えたほうがよいでしょう。また当然ながら離婚を切り出し協議中の間も同様です。
浮気・不倫の発覚は7割以上が携帯電話・スマホでのやり取りとされています。
配偶者が不倫に気づいている場合、相手のメールアドレスを調べて自分の携帯電話等に
メールを転送設定する場合もあるようです。
メモ・日記・ブログ・レシートの管理も重要です。
特に女性の場合、相手にもらったメモやプレゼント、スケジュール等に予定や相手の
情報を残すことも避けたほうがよいでしょう。
また探偵業者などを利用して事実証拠を提示される場合も考えられます。
一般的には行動を追跡され画像・動画などの証拠を取得されるようですが、GPSに
より待ち回りの小物や、車などの追跡をされるケースもあるようです。
■離婚話の切り出し
当事者の家庭内の状況にもよりますが、離婚の切り出しのタイミングは重要です。
自分にとって、不貞行為の背徳感があるものですから相手のリアクションを想定しなく
てはなりません。大抵の場合は当然ながら理由を聞かれるでしょうから、相応の
計画を立てて切り出したほうがよいと思います。
切り出して、すぐに成立するとは考えにくいですしその後の家庭内の雰囲気も
良いものになるとは思えません。
しかしながらこの段階で離婚後の養育費や慰謝料(発生する場合)、財産分与の話
を綿密に行う必要があります。
金銭や財産に関わることは将来的(離婚後の生活)にも揉める可能性もあります。
相手は払うと約束したのに支払われないなど、お互いの生活状況により過去の約束で
問題を起こさない為にも「公正証書」の作成は必須だと思います。
「公正証書」とは公証役場にいけば作成してもらえる証書で法律の専門家(公証人)
立会いの下、支払われる慰謝料(一括精算が無理な場合は月々の金額、期間)、不動産
の分与などを詳細に示してくれます。この証書さえあれば、これを元に養育費未納、
慰謝料未納の場合の所得の差し押さえ等が可能になります。
あくまで不倫相手と結婚したい場合の最短ルートになりますが、現実的にはやはり
配偶者との離婚がうまくいかなかったり、離婚を切り出したがために配偶者が神経質に
なり、話が進展せずうやむやになったり、その後の展開は多種多様ですが文章のように
うまくはいきません。
やはり精神的にも疲れ、仕事が手に付かなくなったり不倫相手と逢えずに気持ちが
憔悴してしまったり、結局どちらとも別れてしまったりと予想を遥かに超える覚悟が必要です。
不倫は自分の日常的なマンネリとした生活を輝かせてくれる自分の心地よい居場所で
あったりもしますが、その相手との新しい生活を実現するには乗り越えなくてはならない
苦難が多々あります。
その後の生活が確実になるものでもありません。
平凡な今の生活こそあなたにとって一番幸せなのかもしれませんよ。